今月の良書    平成20年  9月
おすすめの一冊

                             税理士法人とおやま


孤独と人生 原題「幸福に生きるためのアフォリズム(金言)集」       

                         2500円        著者 白水社


第一章 まえがき
「幸福とは、なまやさしいことではない。
われら自身のなかにそれを見いだすこともむずかしいが、われら自身の外にそれを見いだすことはできない」 (シャンフォール)

私は、「幸せ」は何によるかについて、3つの根本規定に帰着すると考える。
1、人が何であるかということ。(人のあり方)
 最も広い意味での人格。このことには健康、力、美しさ、性質、道徳的な性格、知性とその育成もはいっている。
2、人が持っているもの。(人の有するもの)
 つまり財産をはじめあらゆる意味での所有のこと。
3、人の印象。(人の印象の与え方)
  この印象はもちろん、人が他人の考えのなかに占める地位、つまり、人が他人によっていったいどのように考えられているかをさしている。
したがってこの第3項目はその人についての他人の意見からなり、名誉、地位、名声などに分けられる。

 われわれ人間の価値の第1項目が他の2つの項目よりも決定的に重要であるという事情からして、富を得ることよりもおのれの健康を保ち、能力を伸ばすべく努めるのは賢明なことである。
そうかといってこのことを、人は必需品やおのれにふさわしい物を得ることすらないがしろにしてもよいというふうに誤解してはならない。
だがふつうの意味での財産も、あまりにも巨大になると、われわれの幸福にはあまり役立たない。
そのため多くの富者は自分のことを不幸だと思っている。
それは彼らが、精神的な仕事にたずさわることができるほどには本来の精神をきたえているわけではないし、知識もなく、したがってなんらかの客観的関心をも欠いているからだ。
むしろあまり富があると、その巨大な富を保つためには避けられないさまざまの配慮によって快感が妨げられる結果になる。
 したがって、おのれ自身にそなわっているもの(人のあり方)こそ、その人の生活の幸福にとってもっとも本質的なものである。



      ・・・以下省略                     A.S